- 「子供の得意なことを見つけてあげよう」
- 「子供の得意なことを伸ばしてあげよう」
- 「子供の興味のあることをやらせてあげよう」
そんな風に聞いたり、思ったりしていませんか?もしかしたら、あなたもそうやって言われてきたり、経験してきたりしたのかもしれません。
小さい頃、両親は私の得意を見つけるために興味を持ったペン字・アコーディオン(マニアックですね。笑)などいろいろ習い事をさせてくれました。
しかし、私はいわゆる「器用貧乏」で、大抵のことは難なくできたが人以上に秀でて「私はこれが得意です!」と言えるものは、ありませんでした。
それは大人になってからも変わらなく、就職や転職の際に求められる「あなたの強みや得意なことは?」という質問は、回答に困ることでした。しかも、どちらかというとその質問に求められているのは暗黙の了解で、「明るくポジティブ」な答えです。
でも、本当の「強み」というものは、必ずしも好きで得意なことだけではありません。
目次でパッと読み
そもそも「強み」って・・・なに?
就職活動をするときも、転職活動をするときも、主に仕事をする上で求められているスキルを推し量るために、必ずされる「あなたの強みはなんですか?」という質問。
スキルには種類がある
そんなスキルと一言でいっても、実は「3つの側面」があります。
テクニカルスキル(物事をやり遂げる能力)
まずは、何かの課題に対してやり遂げるための技術やツールを使いこなせる能力です。よく挙げられるのが、パソコン作業で必要なOfficeソフトのWord・Excel・PowerPiontなど。あとは、語学や自己管理できる力、プレゼン力もこのテクニカルスキルに含まれます。
ヒューマンスキル(人と良い関係で接する能力)
次に、周りの人と円滑で良好な人間関係を築ける能力です。よく挙げられるのが相手の話をただ聞くのだけではなくて、望んでいることをしっかり汲み取れるヒアリング力など。あとは、お互いが納得できる結果に導く調整力や目標達成に向けて周りを巻き込んだ行動ができるリーダーシップがこのヒューマンスキルに含まれます。
コンセプチュアルスキル(物事を把握して考える能力)
最後は、散らばった複数の複雑な問題を、上の視点から把握してまとめたり、簡単にしたりする能力です。よく挙げられるのが、複雑なことを簡単に的確に短く伝えられる論理的思考など。あとは前例がない問題にぶつかった時に自分で考え解決する問題解決力や元々あるものを他のことに応用できる力もこのコンセプチュアルスキルに含まれます。
本質的な「強み」は、スキルではない
でも、強みの本質というのはこの習得できた「スキル」ではありません。
スキルは、ある目的を達成するための「手段」です。レベルの差はあれどそれはあなたも他の人も、目的を達成するために選択する可能性がある共通のものです。
しかも、その時々で達成したい目的が違えば、選択するスキルも違ってきます。「強み」とは、あなたにしか持っていない「唯一無二」のものです。
「嫌いは好きの裏返し」という言葉に隠された秘密
あなたにしか持っていない「唯一無二」のものはなんですか?と聞かれたら、自分にはそんな自慢できるような好きで得意なことはないと思ってしまいますよね。
でも、「強み」は
- 「◯◯が好きで、その知識なら誰にも負けません!」
- 「◯◯が得意で、その技術なら誰にも負けません!」
である必要はないんです。
私は今、過去に自分が「キャリア」について悩んでいたことが「強み」となっています。キャリアについて悩んでいたときに思ったこと、その悩みを解決するために考えたこと、行動していることのその全てが今の私の「強み」になっています。
この経験は、私にしか語れません。
「嫌いは好きの裏返し」という言葉があるように、好きで夢中になることと同じように「真剣に悩んで解決しようとしたこと」は、同じエネルギーを持ちます。
「強み」とは、スキルがなくても思いを伝えられること
だから、「強み」とは「経験」であり、スキルなんてなくても強い思いを持ってそれを「自分の言葉で伝えることができること」です。
上手に伝えるためのスキルは手段に過ぎません。手段はたくさんありますので、自分が一番上手に伝えられるものを選択すればいいだけです。
あなたの「強み」は、なんですか?